今でも言葉が残っている 《中国・歴史・華北》

華北とは、中国北部の呼称である。

おおよそ淮河以北のことを指すことが多いようである。

その逆で、淮河以南を華南と総称する。場合によってはさらに細かく分け、淮河一帯を華中とし、黄河以北を華北、長江以南を華南とする場合も存在する。

なお、現在の中国の行政区分にはこれらの呼称はないが、歴史物語などで多く使用されているため、今でも言葉が残っている。

淮河以北、とくに黄河以北においては古くから異民族の領地と境界を接しているため、万里の長城に代表される、対異民族用の防衛線が多くある。

しかし、華北の北にいる異民族は主に遊牧騎馬民族であり、彼らは戦術、戦闘能力ともに優れていたため、この華北は異民族がたびたび侵入、国家を作ることがあった。

平原地帯では古くから粟や麦が栽培され、日本でも有名な水ギョーザやマントウなどの中華料理を生み出した。

八大料理のうちでは、山東料理系統に属すものが伝統的に食べられている。

太平天国の乱で華北の政府軍が華南に進んだとき、麦しか食べ慣れぬ政府軍兵士が長江流域の穀倉地帯で使いものにならなくなったというエピソードがある。
update:2010年03月09日